GREEN DAYS

日本文化、ライフスタイル、その他学んだことを記録するためのブログ。

映画『ママをやめてもいいですか!?』感想

 コロナ禍で話題になった、映画『ママをやめてもいいですか!?』がずっと気になっていたところ、地元で自主上映会が開催されることを知り、参加してきました。

  映画は、実際に子育てをしている様子や夫婦の生の声を中心に構成されていて、子育ての大変さや親子の葛藤がよく伝わってきました。

 特に気になったのは、「子供は好きだけど離れたくなる」「孤独を感じる」という母親たちの言葉でした。私の勝手なイメージでは、「お母さんたちは仕事もせずに1日中家にいられるから、楽でいいなぁ」と思っていました。しかし、お母さんたちからすれば、「産後すぐに家に帰され、母親としての振る舞いがわからぬまま、仮免で道路を走っているようなもの」「子供と家で2人きりで、社会から孤立したように感じる」「家でやることが多すぎて、まるでコンビニを1人で切り盛りしている状態」だったのです。また、「ママだから当然」という目に見えぬプレッシャーがかかり、自分をさらに追い込んでしまう。母親が産後うつに陥るケースは9%、10人に1人の確率。結構高いですよね。

 ここで浮上するのが、父親の存在。現在は共働き世帯が増え、「子育ては夫婦で協力して行うもの」「イクメン」という概念が一般化しつつありますが、まだまだ母親の負担が大きいのが現状。父親からすれば、「何をすればいいのかわからない」「家族のために仕事が辛くても頑張っているのに、それを認めてもらえないのは辛い」という思い。私も仕事をしているので、この気持ちよくわかります。仕事で疲れて帰ってきて、子供の世話をするのは大変ですよね。子育てによる父親のうつ病も、8.4%あるみたいです。母親のうつ病と変わらない水準ですよね。また、この映画の中では、お父さんたちの働き方についても言及されていました。私も、世の中から残業が減り、みんなが家族と過ごす時間が作れるような社会になればいいなぁと思います。

 子育ての苦労がよく伝わる内容ではありますが、映画の最後には、それぞれの家族に希望の光が見えるラストになっていて、大変だけど夫婦で協力して乗り越えていけるかもしれないと、勇気をもらうことができました。特に、子供への愛情表現がうまくできなかった母親が我が子を抱きしめるシーンは涙もの。

 

 映画のホームページでは有料で配信もされているようなので、興味を持たれた方はぜひチェックしてみてください。

http://www.umareru.jp/mamayame